ブロックチェーン

ライトニングネットワークとは?仕組み・可能性・課題

ライトニングネットワーク

ライトニングネットワーク

ライトニングネットワークとは、現状のビットコインの課題を解決するための技術で、ビットコインで現状難しいような決済時間・コスト課題などを改善するものです。

ライトニングネットワークとは?

ライトニングネットワークは現状のビットコインの課題を解決すつ技術です。現状、ビットコインでは送金・決済に少なくとも10分かかるということや手数料がかかる(現状かかっている平均が150円前後)という課題を解決し、少額の送金(マイクロペイメント)や速い決済を実現するものです。

ライトニングネットワークの仕組み

オフチェーンで行う

ビットコインの取引はブロックチェーン上に記録されます。これは、AさんがBさんに10BTC送る、BさんがCさんに10BTC送るといった形で、都度記録されます。こうした取引をオンチェーン(ブロックチェーン上)だとすると、ライトニングネットワークでは取引の一部をオフチェーンで行います。

取引例

  • AさんとBさんがチャネルを開き、それぞれ5BTCデポジットする
  • AさんがBさんに1BTC送る
  • BさんがAさんに2BTC送る
  • BさんがAさんにさらに2BTC送る
  • デポジットをそれぞれ取り出す(Aさんが8BTC、Bさんが2BTC保有)

最初と最後だけ記録することで、都度記録する必要が無くなるということです。

複数つながる

以前からペイメントチャネルと呼ばれる2者間の技術はあったのですが、ライトニングネットワークでは複数のペイメントチャネルをつなぐことができます。例えば、AさんがCさんに送りたいときに、自分は直接的につながっていない場合を考えます。この時に、共通のBさんというつながりがあると、Aさん⇒Bさん⇒Cさんという形でつながることができます。普通に考えると、ここでBさんが盗んだりという不正が考えますがそれを防ぐ仕組みがあります。

Hashed Time-Lock Contract(HTLC)

HTLCを利用した取引例

AさんがBさん経由でCさんに1BTCを送りたい

  • Cさんしか知らないランダムな情報Rをハッシュ化して、Hを手に入れる
  • CさんからAさんにHを送る
  • AさんはHの情報を利用してBさんにHTLCで条件付けして1BTCを送る(〇日何もなければ返金されるなど)
  • Bさんも同様にCさんにHTMLで条件付けして1BTC送る
  • CさんはBさんにRを送り、Bさんから1BTCを得る
  • Bさんも同様にAさんにRを送り、Aさんから1BTCを得る

このようにして、HTLCを活用して条件をつないでいき、バケツリレーのような形で送っていきます。

メリット・可能性は?

即時決済が可能

ビットコインの決済活用を推進する上で大きな問題となっているのが、決済にかかる時間です。これが即時決済できることになれば今は活用できていない様々な場面で活用されることが期待できます。実際、DASHでは自動販売機などに使われた例もあります。

分散的に対応可能

例えば、DASHはマスターノードと呼ばれる特別な権限を持つノードにより取引が承認され、即時決済が実現しますが、これは極めて中央集権的なアプローチでビットコインの分散的な思想に反します。ライトニングネットワークの場合には、ビットコインの分散性を維持したまま送金が可能となります。

トラストレスで効率的

ビットコインは多くのマシンパワー(≒電気代)を活用してマイニングすることで取引が正しいことを承認しています。ライトニングネットワークを活用することで、より効率的にビットコインを運用することができます。

デメリット・課題は?

問題は山積み

非常に魅力的なライトニングネットワークですが、現状まだ実装されていないのは様々な課題があるからです。それは例えばセキュリティの問題だったり、ノードが偏るのではないかとスケーラビリティなど様々な可能性があります。

マイニング報酬が減る

ビットコインでは多額のリソースを使ってマイニングされています。ライトニングネットワークが普及すると、ビットコインのマイニング報酬が減ります。ビットコイン自体は使いやすくなりますが、土台が危うくなる可能性があります。

普及するまでが大変

確かにビットコインが話題になっていますが、実際に持っている人は人口の何パーセントでしょうか。また、その人たちは投資・投機でなく決済に使ったり、送金に使ったりするでしょうか。例えば、個人間送金であれば、Paypalでも同じようなことができます。日本でも割り勘アプリや個人間送金アプリなど様々生まれましたが、どれくらいの人が使っているでしょうか。

ビットコイン以外でも

ライトコイン(Litecoin)、ジーキャッシュ(Zcash)、イーサリアム(Ethereum)、リップル(Ripple)、ステラ(Stellar)といった他の可能通貨でもライトニングネットワークが検討されているようです。ステラなどはロードマップで2018年末までに導入すると計画しています。

まとめ

  • ライトニングネットワークはビットコインをパワーアップさせる
  • 即時決済や低い手数料、トラストレスな仕組みを提供する
  • 実装までにはまだ課題が多い
  • 技術的にはすごいがどの程度活用されるかは別問題

今さら聞けない?ブロックチェーンを初心者にもわかりやすく解説

ブロックチェーンを調べている方であれば既にビットコインなどの基本的な知識はご存知かもしれません。ビットコインとは切り離してブロックチェーンが注目されることも増えてきました。ここではできるだけ簡単にブロックチェーンの基本をご説明します。

ブロックチェーン(分散型台帳技術)とは?

ブロックチェーンはその名の通り、取引のまとまり(ブロック)をつなげたもの(チェーン)です。これは、『AというアドレスからBというアドレスに10BTC送金しました』といった取引(トランザクションとも言います)がたくさん入ったブロックがチェーンで延々とつながっているということです。これをみんなで共有します。中央管理者でなく、みんなで管理するので、分散型台帳技術と呼ばれます。これによって、すべての人に資金の流れが明らかになります。自分の送金・受け取り履歴も見られることに、違和感がありますが、このことで不正を防止します。これによって通貨を偽造したり、二重に支払うことを防ぎます。

ブロックチェーン:

分散的
取引:みんなで共有
不正防止:みんなでチェック

銀行:

中央集権的
取引:中央で管理
不正防止:銀行や警察がチェック

ブロックチェーンの種類

ビットコインはブロックチェーンが使われていますが、ブロックチェーンは技術を指すので、ビットコイン以外にも使われています。みんなで管理できて、改ざんしにくいというのが重要なので、様々な活用のされ方が期待されています。

パブリック型・プライベート型

ブロックチェーンには、パブリック型と呼ばれる誰でも参加できるものとプライベート型と呼ばれるものがあります。ビットコインに使われているものは誰でも参加できるので、パブリック型のブロックチェーンです。ただ、例えば銀行で導入するなどと考えるときに、セキュリティの問題からすべての人に取引を見せたくないという場合には、公開範囲を限定したりできます。こうしたものはプライベート型と言えます。

ブロックチェーンで使われる技術

内容が難しいので、飛ばしてもOKです。要は直接やり取りできて、みんなでチェックするから安心という話です。

P2P(Peer to Peer)ネットワーク

一般的にウェブサイトを閲覧するときは、サーバーと通信を行い、サーバーに表示してくださいと依頼し、サーバーから表示内容が返ってきます。これに対して、P2Pはデバイス(パソコンなど)同士が直接、つながりやり取りができます。ここで、同じブロックチェーンを共有することができます。

電子署名

ブロックチェーンでは公開鍵暗号方式という技術を使い、安全な取引を実現します。秘密鍵と呼ばれる本人しか知らない鍵で取引内容を暗号化し、公開鍵と呼ばれる鍵でみんなに取引内容が本人のものかを確認してもらいます。

コンセンサス・アルゴリズム

取引が問題ないのかを一定時間ごとに確認します。たとえばビットコインの場合には、10分に1回、ブロックの取引が問題ないかを確認されます。このプロセスはマイニングとも呼ばれ、複雑な計算をすることによって確認します。確認のためにたくさんの計算をするので、Proof of Work(仕事による証明)と呼ばれており、他にもProof of StakeやProof of Importanceなど様々なものがあります。

ブロックチェーンの取引プロセス

  • 取引者が取引情報を発信する
  • 取引がトランザクションプールに送られる(承認待ち)
  • マイナーによって計算され、承認される
  • 取引情報がそれぞれのデータベースに書き込まれる

ブロックチェーンのメリット・デメリット

メリット

  • 直接やり取りができ、コストが下がる
  • 改ざんがほぼ不可能(証明書などがいらない)
  • 1つのデータベースが壊れても大丈夫

デメリット

  • データしか扱えない
  • 全員に共有すると速度は遅くなる
  • 内容が取り消せない

ブロックチェーンの応用・活用事例

不動産領域の効率化

不動産など契約で権利をやり取りするものは相性が良さそうです。実際に積水ハウスを展開する会社が稼働させるべく、準備しているようです。

積水、世界初のブロックチェーン活用した不動産情報システム構築

食の安全性向上

ブロックチェーンはすべて記録に残るので、トラッキングが必要になるものとも相性が良いです。ウォルマートでは、中国の食品の安全性向上を目的にプロジェクトを開始したようです。

IBM、ウォルマート、清華大学らがブロックチェーン活用で連携–中国の食の安全向上へ

貿易取引の効率化

NTTデータも煩雑な貿易取引に活用する実証実験が行われています。リアルタイム性や情報の秘匿かなどが課題のようです。

日本初となる貿易取引の実証実験で有効性を確認(NTTデータ)

ブロックチェーンの課題

即時性の高いものに弱い

よく指摘される内容ですが、普段使うクレジットカードのように即時性の高い状況には向いていません。これはP2Pという方式や承認プロセスなどに依存しますが、現状は速さを解決できるような形にはなっていません。

過去の取引の変更ができない

良し悪しですが、今年に入ってから取引所で大量の仮想通貨が盗まれる事件が起きています。セキュリティ自体はブロックチェーンではなく、取引所の問題ですが、こうしたときに過去の取引を変えられないことは問題になっています。また、児童ポルノへのリンクがある可能性に関して指摘もあります。このような形で悪意を持って違法な情報がブロックに入ってしまったときに対応ができません。

【悲報】ビットコインが違法に!? 大量の児童ポルノがBTCのブロックチェーンで発見! 全ユーザーが児ポの単純所持に

情報の秘匿性

基本的な考え方がオープンに監視し合うというものなので、セキュリティに関しても課題があります。プライベートなブロックチェーンの議論もありますが、そうなってくるとブロックチェーンである必要があるのかという課題が出てきます。

ブロックチェーン銘柄

GMOインターネット

GMOコインという仮想通貨取引所を運営しています。

サイバーエージェント

サイバーエージェントビットコインという仮想通貨取引を行う子会社を準備中です。

セレス

ビットバンクへの出資、Bitflyerへの業務提携、コインチェックへの出資など様々な取引所と資本関係があります。

ブロックチェーンを勉強するための書籍

少しページ量は多いですが、この1冊を読めばブロックチェーンの全体像がつかめるかと思います。

まとめ

  • ブロックチェーンはみんなで取引内容を確認するというもの
  • 暗号化技術や承認方式で安全に取引ができる
  • 様々な活用事例が生まれているが、即時性などの課題もまだ多い