ゼンコイン(ZEN/JPYZ)は価格が一定に維持されている少し特殊な仮想通貨です。今回は、ゼンコインとはどんな仮想通貨なのか、何のために価格を維持しているのかなどについて詳しくみていきます。ゼンコインが気になっている人はぜひ、しっかりチェックしておきましょう!
仮想通貨ZEN(ゼン/JPYZ)とは?
ゼン(ZEN/JPYZ)の概要
仮想通貨名 | ZEN(ゼン) |
通貨記号 | JPYZ |
発行数 | 上限なし |
コンセンサスアルゴリズム | Proof of Work(ETH依存) |
ブロックサイズ | 可変(ETH依存) |
ブロック生成時間 | 約15秒(ETH依存) |
公開年月日 | 2017年7月 |
開発者 | Blockchain Collaborative Consotrium |
公式サイト | http://bccc.global/ja/ |
ZENはBlockchain Collaborative Consotrium(ブロックチェーン推進協会)が発行する仮想通貨で、中央集権的なアルトコインになっています。ZENには発行元が介入することによって価格が一定に維持されるという特徴がある特殊な仮想通貨です。
時価総額をチェック
2018年5月11日現在、ZENの時価総額は情報サイトでは公開されていません。また、発行数も明らかにされていないので時価総額をチェックすることができません。
ZEN(ゼン/JPYZ)の特徴
ここではZENの特徴を詳しくみていきます。勘違いしたまま購入しないようにしっかりチェックしておきましょう。
価格は1枚あたり1円に固定される
先ほどZENの価格が一定に維持されると紹介しました。一定価格とは1枚あたり1円で、相場の原則によって大きく変動しそうになった場合、発行元が大量買いまたは大量売りをすることによって価格を維持します。こうした通貨をペッグ通貨といいます。他にはテザー(ドルペッグ)などがあります。
発行元が大きく介入するため、中央集権的な仮想通貨であると言われています。また、価格が維持されるため、投資用の仮想通貨というよりは実用面に重きをおいた仮想通貨といえるでしょう。
ブロックチェーンの恩恵を享受できる
ZENは日本円と同等の価値を維持するといっても仮想通貨の一種です。そのため、ブロックチェーンの恩恵である送金の自由さやセキュリティの高さを享受できます。2018年現在主流の銀行取引より早く、そして安い手数料で利用できるので将来性が高いといえるでしょう。
ERC20トークンの一種
ZENはイーサリアムをベースとして開発されたERC20トークンのひとつです。そのため、ウォレットに保管しておく場合でもERC20トークン対応ウォレットで簡単に保管できます。利便性が高いのも特徴のひとつです。
類似通貨Tether(USDT)との比較
一定価格で発行される中央集権的な仮想通貨には他にもTether(USDT)があります。こちらとの違いもみておきましょう。主な仕様をまとめると次の通りになります。
ZEN(ゼン) | 通貨名 | Tether(テザー) |
JPYZ | 通貨記号 | USDT |
Blockchain Collaborative Consotrium | 発行会社 | Tether Limited |
1 JPY/JPYZ | 価格 | 1 USD/USDT |
発行元が大量注文することによって維持される | 価格変動 | 発行時の価格が決まっているだけなので変動することがある |
こうして2種類の通貨を比較してみると、ZENは発行元が積極的にトレードに介入して価格が維持されるのに対し、USDTは発行価格が1USD/USDTに決まっているだけなのである程度の変動がありえるという違いがあります。
2018年5月現在ではTetherも価格が維持されていますが、変動の可能性があることを覚えておき、利確先などとして使う場合は充分に注意しましょう。
実際の価格をチャートでチェック
こちらはZaifの取引画面で公開されているJPY/JPYZのチャートです。一時1.2JPY/JPYZ程度になっていますがすぐに戻っていることがわかります。ここからも強い価格調整の力が働いていることがわかります。相場の世界である以上多少の変動は避けられないのかもしれませんが、すぐに1JPY/JPYZに戻るというのは利確目的で使っている場合でも安心できます。
ZEN(ゼン/JPYZ)のマイニングについて
ZENには他の仮想通貨のようにマイニングという概念がありません。これは、日本円に対するトークンの価値の維持という目的に限られているため、マイニングの必要がないからです。
仮想通貨市場でたまに耳にする「JPYマイニング」をZEN(JPYZ)のマイニングと勘違いしそうになりますが、JPYマイニングとは「労働などによって日本円を稼ぐこと」ですのでZENとは関係ありません。しっかり用語を覚えておいて勘違いしないようにしましょう!
ZEN(ゼン/JPYZ)のメリット・デメリット
特殊な仮想通貨ZENには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?ここで詳しく見てみましょう。
メリット
企業間取引に使いやすい
ZENは価格が変動しないので、短期間で価格が変動しては困る企業間取引などに活用しやすくなっています。ZENを取引にうまく活用すれば、セキュリティの高さや送金の速さ、手数料の安さなどの恩恵を最大限に受けられます。
利確先に最適
ZENは仮想通貨トレードで得た利益を確定するためにも使えます。価格が変わらないので、日本円ベースで利確したい分をZENに交換しておけば安心して保管できます。
デメリット
カウンターパーティーリスクが大きい
ZENは中央集権的な仮想通貨ですのでその分カウンターパーティーリスクが大きいといえます。発行元が倒産したり不正行為を働いたりすればすぐに価値が失われてしまいます。利確先として利用する際にはこうしたリスクがあることも覚えておきましょう。
ZEN(ゼン/JPYZ)をトレードできる取引所
2018年5月11日現在、ZENをトレードできる取引所は1つのみとなっています。その取引所がこちらです。
Zaif
取引手数料が安く、UIもわかりやすいと人気の取引所です。多種多様な仮想通貨を取り扱っているのですでに利用している人も多いでしょう。とても便利な取引所ですのでメインの取引所としてもオススメです。
登録はこちらから。
ZEN(ゼン/JPYZ)のまとめ
仮想通貨ZENは「日本円ベースでトークンの価格を維持する」という特殊な仮想通貨でした。まだまだ社会実験の途中のようですが、取引手段の一つとして社会に浸透すれば仮想通貨自体に大きな注目が集まるかもしれません。
2018年現在でも一時的な利確など、使いみちはさまざまですので是非活用してみてください。今後、Tether(USDT)のように取り扱う取引所が増え、Binanceのような大手取引所でも使えるようになればもっと使いやすくなるでしょう。