今回は、2017年に一般公開後、投資家から熱い注目を集める仮想通貨「TenX(テンエックス)」を紹介していきます。
TenXはウォレットとデビットカードを連動したTenXカードという仕組みを生み出すことで、仮想通貨による決済を簡単に、そして手数料無料で利用できるという優れた利点を持っています。
その仕組みが高い期待を呼び、ICOセール時にはたった7分間で90億円もの資金を調達することに成功しました。
それでは、ここからTenXの特徴や性質、TenX通貨(PAY)を購入できる取引所、将来性についてまで詳しく解説していきます。
仮想通貨TenX(テンエックス)とは?
仮想通貨名 | TenX(テンエックス) |
通貨記号 | PAY |
発行数上限 | 205,218,256 PAY |
コンセンサスアルゴリズム | |
ブロック生成時間 | |
公開年月日 | 2017年6月 |
通貨発行者 | |
公式サイト | https://www.tenx.tech/ |
仮想通貨専用デビットカード登場!
TenXは、仮想通貨を保管しておく「ウォレット」と、支払い手段としての「デビットカード」が一体となった「仮想通貨専用デビットカード」というサービスを提供しています。
TenXも立派な仮想通貨として一般公開されましたが、TenXのサービスではビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、多種多様な仮想通貨での支払いをサポートしているのです。
時価総額は?
TenXの時価総額は日本円にして約100億円です。1枚辺りの通貨価値が1PAY=93円、これまでに合計約2億枚の通貨を発行してきました。
24時間あたりの取引額は日本円で18億円にも昇ります。(全て2018年6月30日調べ)
時価総額ランクでは97位を付け、トップ100に昇りつめる快進撃を見せています。仮想通貨は広く世界に1,000種類以上に上るので、TenXはかなり健闘していると言えるでしょう。
TenX(テンエックス)の特徴をチェック
TenXの最大の特徴は、仮想通貨ウォレットとデビットカードを組み合わせた「TenXカード」です。comitという仕組みのおかげで、ビットコインなどの仮想通貨を決済寸前までウォレットに保管しておくことができます。
仮想通貨による支払いの手間とコストを省き、さらに価格変動リスクの抑制にも役立つのです。
それでは、TenXの細かい特徴や仕組みについて、以下より詳しく解説していきましょう。
TenXカード
TenXの大きな強みは、仮想通貨ウォレットとデビットカードを組み合わせた「TenXカード」にあります。
これまでも仮想通貨で支払いができるカード類は存在していました。しかし、カードにお金をチャージする際に、仮想通貨と法定通貨に両替、さらにカードに入金という面倒な仕組みで、大きな手間がかかってしまうのです。
また、両替時と入金時、合計2回に渡るタイミングで手数料が発生するため、どうしてもコスト高になってしまいます。
一方、TenXカードの場合はご自身のウォレットと紐づいていることもあり、ウォレットから直接カードへチャージが可能になります。その結果、手数料は発生せず、決済に利用した通貨はウォレットから自動的に引き出させるので面倒な手間もありません。
クロスチェーン決済ネットワーク「comit」
TenXでは、デビットカードで即時決済という特徴がある以上、仮想通貨の時価を即判断して価格に反映させなければなりません。そのシステムを担っているのがクロスチェーン決済ネットワーク「comit」です。
comitは、異なるブロックチェーン同士を結びつけるプロトコルのことで、世界中に存在する仮想通貨銘柄と取引所をネットワーク間で連動させることができます。
すると、法定通貨と仮想通貨、仮想通貨と仮想通貨を両替する時の最適な時価を算出してくれるのです。
この仕組みが上手く機能するようになって初めてTenXの持ち味が活かされると言ってよいでしょう。
TenXの配当・報酬システム
TenXカードはビットコインなどの代用通貨による支払いをサポートするだけでなく、独自通貨(PAY)を保有するで様々な恩恵を受けることができます。
その恩恵の中でも最大の利点は「配当システム」です。TenX(PAY)を保有しておくだけで以下のような配当金を受け取れます。
- 世界中で利用された支払い金額の0.5%をPAY保有者に配当
- TenXカードを使用した際、利用者に0.1%を還元
仮に100万円分の決済をする時にTenXカードを使ったとすると、5,000円がPAYトークン保有者に支払われ、さらに1,000円がカード利用者に対して配分されるという仕組みです。
5,000円分(0.5%分)はイーサリアム(ETH)建て、1,000円分(0.1%分)はPAYトークン建てが基本となります。
PAY保有者に対する配当金は、PAYの保有量に応じて配分されるため、よりたくさんTenXを買っておくとカードの普及によって大きな利益を獲得できる可能性があります。
TenX(テンエックス)のチャートと価格推移に注目
TenXの過去チャートや2018年以降の価格推移などを解説していきます。TenXの将来性を考察する上で、これまでTenXはどのような歴史を刻んできたのかを参考にしてみましょう。
2017年の価格推移
2017年8月TenXの価格が急騰しました。それまで1PAY=100円程度だった価格は1か月も経たずに570円付近にまで上昇。ほんのわずかな期間で価値が5倍以上にも成長しました。この2017年8月に記録した通貨価値は、TenXの過去最高値です。
これほどまでTenXの価値が上昇した理由は、2017年8月初旬に発表したYunbiとの提携が大きかったでしょう。
Yunbiは中国発祥の仮想通貨取引所で、この時期からTenXは取引手数料削減のために多くの取引所へ上場を開始します。
2018年以降の価格推移
2017年8月から年末にかけてTenXの価値は暴落します。11月頃には底値の160円付近にまで下降しました。しかし、そこから持ち直しを見せ、2018年1月には約500円までに回復。
2017年12月から2018年1月にかけて仮想通貨市場全体に対する注目度が高まったことが大きかったのでしょう。
しかし、1月から現在(7月)にかけて通貨価値は再度暴落します。
タイのマクドナルドでTenXの実装など話題性のあるニュースが公開されたものの、韓国の規制強化やコインチェック騒動など全体的に暗いニュースが続き、仮想通貨全般に対する信頼感が低下したことが影響しています。
TenX(テンエックス)の将来性を見てみよう
TenXの将来性を考える上で欠かせない情報は、「これから仮想通貨が決済手段として確立するか」ということです。
ビットコインやライトコインなど決済通貨を目指す仮想通貨があるのは事実ですが、現状ではまだ「支払い手段として使えるのか?」という面で疑問視せざるを得ません。
10分以上もかかる決済スピード、投機的側面が強いため価格が安定しにくいなど、仮想通貨は多くの問題を抱えているからです。
ただし、世界中でTenXカードが使用されるほど配当金が受け取れるという仕組みは画期的で、その恩恵を求めて利用者が急増する可能性もあります。
また、今後は仮想通貨の支払い環境が整えられていく期待も持てるでしょう。
TenXへの投資は、こうしたプラス面・マイナス面をしっかりと考慮してご検討ください。
TenX通貨(PAY)を購入できるおすすめの取引所
TenX通貨(PAY)を扱っている取引所は以下で紹介する5つとなります。残念ながら国内取引所にTenXは上場していないので海外取引所を利用する必要があります。
- Huobi(フォビ)
- Bithumb(ビッサム)
- Upbit(アップビット)
- Bittrex(ビットレックス)
- OKEx(オーケーイーエックス)
Huobi(スポンサー企業)やBithumbはTenXの通貨取引高、通貨取引量の多い取引所ではあるものの、日本の仮想通貨規制が強化されたこともあり、日本向けサービスを停止する旨公表しました。
また、中にはハッキング被害にあった取引所も散見され、そうした取引所の紹介は控えておきましょう。
上記5つの取引所の中でも安心してTenXの取引ができそうなのは以下にあげる2つです。
Bittrex(ビットレックス)
Bittrexは仮想通貨取引所として世界で最も有名です。200種類以上の上場銘柄、セキュリティや安全性の高さなど、ユーザーからの信頼性の高い取引所となっています。
海外取引所に初チャレンジするという方にはおすすめと言えるでしょう。
OKEx(オーケーイーエックス)
OKExは香港を拠点に活動する取引所で、2018年に入ってから急成長しています。2018年7月1日時点の24時間取引量は1,000億円に近づいており、世界第3位を記録。
また、TenXの取引量も全取引所中2位とBittrexを抜きます。
TenX(テンエックス)のまとめ
今回は、仮想通貨TenX(テンエックス)の特徴や将来性について紹介してきました。
仮想通貨ウォレットとデビットカードを組み合わせた「TenXカード」が特徴で、配当や報酬システムが注目されればカードの利用者が増え、通貨価値が上昇していく可能性があります。
今後は基幹システムの「comit」の開発や、TenXカードを使用する特別なメリットなどを打ち出せるかがカギを握るでしょう。
2018年、目が離せない仮想通貨となりそうですので、日々の情報チェックは欠かせないようにしたいですね。